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【悲報】首里城焼失

早朝に首里城正殿から出火した火災は、正殿、南殿、北殿と言う御庭(うなー)を囲む主要建造物を全焼させた模様。付近の住宅地には被害がないと言うことは不幸中の幸いではあるが・・・。

東京で家族からのメッセージで火災を知り、慌てて点けたテレビで映し出された映像は、燃え上がる首里城正殿。「信じられない」と言うのが正しい表現。さらに「見たくない」と言う気持ちもあり、早々にテレビの前を離れた。

お見舞いのメッセージが届き、ネットのニュースが報じる情報から紛れもない事実であることを認識するが、やはり受け入れられない。

(全ての人がそうであるとは言わないが)首里住人(「すいんちゅ」)である自分にとって、首里城には特別な思いがある。中学、高校時代は「琉球大学」であったそこで大学時代の約半分を過ごし、そして「首里城」になった場所。たしか公開開始当日は「すいんちゅとして行かねばならない」と意味不明な責任感から長時間並んだ。また、「テンペスト」に魅了されたあとは、年間パスポートを購入して何度も足を運び、季節ごとの行事(イベント)にはできるだけ足を運んだ。もちろん、何の目的もなく散歩がてらでも。

そんな場所が突然なくなってしまった・・・。ただただ、悲しいと言う他ない。

今は、テレビでもネットであっても、このニュース、特に映像、画像は見たくない。目を背けたい、事実を受け入れたくないと言う心情。

全く受け入れることはできていないが、まずは週末に「現場」に行ってみようと思う。そして、また美しい正殿を見ることができる日を首を長くして待つことにしようと思う。

首里城スナップ集 ~テンペストの世界へ~

テンペスト」に感化され、とうとう年間パスポートを購入し、帰省時には散歩がてら必ず登城する首里城。小説の舞台で見つけたテンペストな世界をトップページにしました。撮りためた写真を含めて、気ままに更新しますのでお楽しみに。。。

*2011/6/25 久々に首里城に行ってきました

続きを読む 首里城スナップ集 ~テンペストの世界へ~

新年は首里城から

2011年がスタートした。思い起こせば去年も色と、楽しかった事、嬉しかった事、そうではなかった事と色々とあった。まぁ、でもこうして元気で新年を迎えられたので、ヨシとしよう。
今年も、まずは心身ともに健やかに一年を過ごしたいと思う。
さて、そんな我が家の1年のスタートは(首里の)近所からの初日の出を拝むことから始まる。

まぁ、ここ数年の恒例なんだが、きちんと太平洋から昇る初日を拝ませてもらったことがない。毎年、雲が多く、その切れ間から顔を出してくれる程度。

・・・と言うわけで今年も例年と同じく、雲の切れ間。さらに今年は格別に雲が多く、こんなんでした。

例年は、そのまま近所のマックでコーヒーを飲んで、冷えたからだを温めるのだが・・・今年はチト違う。なんといっても「テンペスト」で首里城に目覚めてしまったので、ドライブスルーでマックモーニングを買い(やっぱりマックかよ!)移動の車中で朝食を済ませ、帰宅したその足で首里城へと向かった。目的は「新春の宴」
http://oki-park.jp/shurijo-park/event/shinshun.html

8:25の奉神門ウケージョー(御開門)に間に合わせるため、新年早々自宅から小走りで向かった。ギリギリセーフ。毎朝の儀式らしいが、新年一発目は、やはり(気持の入り方が)違うでしょ!?

とても寒いなか、予定通り全ての儀式を見ることができた。大満足!

今回は、2回分の入場料金(1,600円=800円×2回)を支払って「年間パスポート」を購入した。ははは、これで何回でも有料区域に入れる。鎖之間(さすのま)の300円の喫茶サービス(お茶+御菓子)も気に入っているので、これから300円で楽しく散歩ができるのだ。
しかし、何でもいいが、とにかく寒かった。太陽が顔を出さず、風が吹き抜ける御庭(うなー)は特に寒かった。儀式のエキストラの方々、ご苦労様でした。

翌日は下之御庭(しちゃぬうなー)で琉球芸能を楽しむ。

この日も寒かったが、前日(元日)の教訓があったので、少し厚着したので大丈夫。でも、実際には少し暖かくなっていたように思える。また、パスポートを持っていたので威張って有料区域へ入った。これって結構優越感あるもんですね。。。ははは。。。汗
#結局、北殿の売店で「新垣ちんすこう」をお土産に購入したのでありました。

今年は首里城だけではなく、周辺の御嶽についてももう少し勉強しながら廻ってみたいと思う。まだまだ、知らないことだらけの沖縄の歴史。諳んじるまでは行かないにしても、きちんと理解し、これから次世代に対して残すべきモノとコト、伝えるべきモノとコトを自分自身の中に取り込むことを目指したい。そして自分ができることを見つけ、きっちりとやれる一年にして行きたいと思うのでありました。

まだまだ「テンペスト」の余韻冷め止まぬまま、暴走的に沖縄への思いが走り続けているのでありました。

今年も一年、元気出して頑張りましょう!

首里文化祭 (現 琉球王朝祭り首里)

首里文化祭・・・どうも「琉球王朝祭り首里」と言う名前には馴染めない・・・のメイン行事の一つでもある「古式行列」を見てきた。
http://syuri-sinkoukai.com/

新聞によると14時にウナーを出発して、守礼門から龍譚前を経由して最終地点である鳥堀に向かうとのこと。見易い場所を確保しようと、自宅を13時過ぎに出て予定通りに公民館前に座り込み、行列の到着をワクワクしながら待つ。

しかし。。。行列は来ない。14時半頃には来るだろうと期待したが、なかなか来ない。待つ事約1時間。ようやく到着した行列が100m程先に見える。やったネ!と身を乗り出して写真撮るベーと身構えた・・・その時・・・座り込んでいる我々の視界を数人の群が完全に塞いでしまった。

何?
「県知事選挙に立候補している○○です。よろしく!」って我々のように沿道で座り込んでいる見物客と握手しながら選挙活動している。それも完全に行列方向から・・・・。本人も無神経だが、周囲は旗を持って突っ立っている。おまけに「応援の○○です」ってのもついている。なんで今来るかね~(怒)
お祭りの場での選挙活動も構わないが、こちとら小市民は行列を楽しみに待っていたわけなので、邪魔するのはやめて欲しかった。せめて、あと10分早ければ「頑張ってください」なんて愛想の挨拶のひとつもできたものを・・・「住民感覚が無い」と言われても仕方ないでしょうね >○○さん

まぁ、そんなんで折角の楽しみに水を差されてしまったが、華やかな行列そのものはしっかり楽しむことができた。


ustream 動画はこちら↓
http://www.ustream.tv/recorded/10609798
http://www.ustream.tv/recorded/10609839
古式行列の後は、諸々のパレード。その中でも楽しみなのは、旗頭と獅子舞。龍譚前と芸大入口、それと首里支所前で演舞を披露してくれた。
【旗頭(どこのだったか・・・)芸大入口】

【末吉の獅子舞 首里支所前】

夕方から首里中学校で旗頭が勢揃いするらしいし、龍譚ではナイアガラ(仕掛け花火)がある・・・だけど残念ながら、思いっきり後ろ髪引かれながら翌日の仕事のために江戸に戻ったのでありました・・・涙

首里文化祭は規模は小さいけど、地元の祭りとして首里の人間(すいんちゅ)の楽しみの一つになっている。なんと言っても歩いて行けるのが良い。会場ではほぼ間違いなく、知人・友人に出会うことができる。数年ぶりに会って「元気か!?」ってのがイイよね。

確かに「行列はいつ頃くる?」とか「旗頭は何時から?」などがわかるようにして欲しいなんて運営上でもう少し改善して欲しい点は多々あるが、そこは首里。「慌てない、騒がない。。。もうじき始まるよ」ってな感じなんでしょうね。それはそれでOKです。逆にあまりキチキチーとすると「らしさ」がなくなっちゃうかも知れないですね(笑)

こんな素晴らしい祭りをいつまでも残して欲しいと思う、江戸住まいのおやぢでありました。

首里城祭(夜の部)

有料エリアをゆっくり堪能した後は、夜の部に備えて一旦自宅に戻り、仮眠(昼寝とも言う)。夜の楽しみには「万国津梁の灯火と世界遺産の宴」。

守礼門周辺から龍譚、当蔵にかけて、通路を50cm程度の短い間隔でキャンドルが並べられていて、幻想的な様相を作り出している。きれいだ!(街灯も消えていればさらに綺麗だったと思う)

龍譚を一周した後は、西のアザナから那覇の夜景を楽しむ。うーーーん(どっかのCMじゃないが)贅沢だ!
しかし、こうやって見ると首里から一望する那覇の細かな灯は、宝石を散りばめたようで綺麗なんだが、新都心(おもろまち)周辺だけが際立って異質の明るさだ。。。。しゃーないか。。。な!?

さて、そろそろ。。と、帰ろうとしたところで、旗頭が守礼門方向に運ばれて行く。終わった?始まる?ともかく追いかけてみると、バッチリ演舞が始まるところ。チョーーーッ、ラッキィーーーー!

この演舞はプログラムに載ってない。ゲリラ?気まぐれ?まぁ、どうでもいいが、夜の守礼門前での旗頭は絵になる。何でもイイが、とにかく素晴らしい!やっぱり首里(那覇)は旗頭だよね。エイサーとは違った勇壮さが大好きです。

夜の首里城も綺麗。このライトアップされた美しさだけは、当時は見ることができなかったものだよな。

と言うわけで、夜も昼も首里城を楽しんだのでありました

首里城祭(昼の部)

11月3日は「首里文化祭」の日。最近は「琉球王朝祭り首里」と名前を変えたようだが「首里文化祭」は首里文化祭!と言うことで?月曜、火曜と(かなり)強引に仕事を休んで里帰り。
http://www.naha-navi.or.jp/syuri_bunka.html

首里文化祭とは別に首里城では「首里城祭」などと言うイベントもやっているので、散歩がてらイベントを覗いてきた。
http://oki-park.jp/shurijo-park/event/festival.html

「テンペスト」のおかげですっかり首里城に取り憑かれて(?)しまい、今まで興味を持たなかった冊封使行列と冊封儀式(800円を払ってウナーに入る)も真面目に見た。・・・それなりに感動。
ただ、正殿の漆塗り替えが途中だったのがチト残念だったが・・・ね。

確か何度か入ったはずの南殿、正殿だけど、殆ど記憶に残っていない。やはり、興味を持って見るのとそうでないのとの違いは大きい。今回は展示物一つ一つを真面目に見て、改めて感心した次第。

お薦めは2年程前に完成した「書院・鎖之間と庭園」。その造りもさることながら「鎖之間」で味わうお茶(さんぴん茶)とお菓子(琉球菓子)は有料(300円)だけど、簡単な説明(ガイド)がついた上に茶器、風景も十分に楽しめます。入園料(800円)を含めて1,100円で「お茶菓子つき」と考えれば、高くはないと思う。また足を運んでみたいと真剣に思った。

正殿の玉座もよかったが、テンペストにも登場する「おせんみこちゃ」を確認したのも喜びの一つ。女官たちの生活の場所であった後之御庭(クシノウナー)周りが復元されると、さらに楽しみが増えるんだろうな・・・。

「テンペスト」の主人公である孫寧温の執務場所であった北殿は、資料館兼売店。そうだっかなぁ・・・と思いつつ、展示物を真面目に確認した後にトイレに行くと。。。。お洒落でないですか。有料区域(ウナー)に入ったらぜひトイレにも立ち寄ってみてください(笑)

しかし、ここのところ沖縄に帰る度に首里城だな。ははは。沖縄を(単身で)はなれる前にもっと勉強しときゃ良かったな、と思う今日この頃でありました。

<夜の部へつづく>

沖縄再発見(首里城)

最近流に言うと・・・一冊の本にインスパイアされて・・・ってことになるのだろう。今まで、ほぼ!全く!勉強したことがない、琉球の歴史を学びたくなり、その作品の舞台となっている首里城を散策してきた。

その一冊とは・・・「テンペスト(池上永一著)」
http://www.kadokawa.co.jp/tempest/
(ただ今単行本第二巻を読んでいます)

まぁ、本の内容はともかくとして・・・昨日は天気も良かったので、自宅から約20分程度しか離れていない割りに、2~3度しか行ったことのない首里城に「テンペスト」の巻末付録の「首里城見取り図」のコピーを片手に出かけたのでありました。

実は、首里城についても良く理解しておらず、正殿とウナー(御庭)程度しか知らない。もちろん琉球の歴史そのものについても、その程度のレベル。全く、お恥ずかしい次第です。今回は、今まで全く耳にすることもなかった、テンペストに登場する「京の内」を目指した。

モノレール首里駅から首里城に向かう途中にある「上の毛公園」を通り、城壁沿いに正門である歓会門を目指す。「上の毛(イーヌモウ?)公園」は、キリスト教短期大学が設置されていた時代には足を運んだが、首里城公園として整備されてからは初めて。城壁と那覇の町、そして首里の緑を同時に楽しめるのが良いですね。ちょっと遠回りになるが、せっかくなのでしっかりと公園全体を楽しみたかったので、歩いてみました。

城壁沿いを歩き、久慶門を左手に見ながら、歓会門から漏刻門、広福門とくぐり、下之御庭に出る。ここで左手の御庭には向かわず、石垣で仕切られた正面の森に向かう。ここが目指す「京の内」。石垣の右手、左手どちからでも入れるが、順路は右と印されている。宗教の世界を司る聞得大君により管理された聖地・・・と本からの知識だけでも何となく厳かな雰囲気を感じる。

さらに、西の端には「西(イリ)のアザナ」と呼ばれる展望台があり、那覇の町だけでなく、慶良間までをも一望できる。首里城が高いところに建てられていると言うことを実感できる。生憎の曇り空だったので見ることはできなかったが、晴れた日の夕陽は素晴らしく綺麗だと息子っちが言っておりました。何とヤツはこの場所を知っていたんですね。。。。父、完敗です。

一回りして、下之御庭に戻ると「舞への誘い」と言うイベントで、琉球舞踊が演じられている。これもしっかりと楽しんできた。
http://oki-park.jp/shurijo-park/event/calendar-2010-10.html

今回は、本からの予備知識を持って、復元された首里城をしっかりと楽しめた気がする。そもそも、沖縄、さらには首里の人間である。加えて、首里城が復元される以前に設置されていた大学で学生生活を過ごした時期があった者としては、もう少し早くから学ぶべきだったと反省もしている。これからは、できる限り時間を使って琉球の歴史を勉強しないといけないですな。

それにしても、たった一冊の本によって、意識が変わるものですね。凄いなぁ。。。池上永一さんに感謝です。

。。。単行本の第三巻は10月25日、第四巻は11月25日の発売です。うっ。。今週中に第二巻を読み終えてしまいそうだ。。。まずい。。。